日本では、古くから山梨県の甲府盆地底部、福岡県、佐賀県の筑後川流域、 広島県深安郡片山地区(現:福山市)の風土病として知られていた。 最大の有病地である山梨県ではこれを「地方病」と呼び、古くは「流行地には 娘を嫁に出すな。」という地域差別にまで発展したことを伺わせる話も伝わる。 同県では、日本住血吸虫対策を行ったことで、肝硬変による死亡率が約2/3に まで激減するほど人々の生命を脅かす存在だった。
日本住血吸虫病とはホタルのえさとなるカワ二ナという 巻貝に似た宮入貝を中間宿主とする寄生虫が 人間や動物の皮膚から侵入して血管に入り込み、 ひどくなると腹水がたまったり、肝硬変を起こしたり、 最悪の場合死にいたるという恐ろしい病です。 血管内に入り込むので、他の寄生虫のように虫下しを飲んでも効かず、 治療は静脈に注射して投与するスチブナールという薬を使いますが、 副作用がひどく体の負担が大きく辛い治療なのだそうです。 中間宿主となる宮入貝が生息できないように田んぼの水路をコンクリートにしたり、 薬や火力によって宮入貝を撲滅したりという努力の結果、 杉浦三郎先生が亡くなった昭和52年以降感染貝の存在は認められず、 山梨県は平成8年に地方病終息宣言を出しました。
怖い・・・ 絶滅させたとは素晴らしい。
しかし、この貝 多摩川にはいなかったのかな・・・ |
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